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白樺寄語

中国近代建築・史跡・中国語・中国生活

   

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雪郷の雪景色(黒竜江省海林双峰林場)

「雪郷」

中国でも有数の豪雪地帯。
20世紀初頭から林業が盛んなエリアらしい。

ハルピンから長距離バスで10時間。
雪のため高速も速度が出せない。

状態が良くても5~6時間はかかる。


写真はハルピンの観光名所、「聖ソフィア聖堂」。
ロシア正教の聖堂。

ハルピンは帝政ロシア時代の建物が多く残る。


内部はハルピンの昔の町並みを紹介する写真の展示スペースとなっていた。

ハルピンを朝出発し国道202号線を南下、満州族の村を経由して
省道222号線をさらに南下。米で有名な五常市に到着したときはすでに昼だった。

五常市内で、いまでは見かけることのない懐かしい標語を発見。

「毛沢東思想万歳!」

これが昔からここにあるものなのか、懐古的に掲げられているものかどうかは不明。
使用されているフォントも時代がかっている。(建物には山林倶楽部とある。)



ハルピンから出発したが、雪郷は、黒竜江省牡丹江市に属する海林市(県級市)
長汀鎮から105キロの位置にある。正式名称は「海林双峰林場」。
牡丹江市からの方が近いが、ハルピンにもう一度行きたかったのでハルピン経由にした。

五常市からは百度地図(中国版Google Mapみたいなもの)にも載っていないような
道をひたすら走る。途中、木材を載せたトラックと何台もすれ違う。


雪郷に到着する前の観光名所「雪谷」の近くで撮影した白樺の林。



山を何度か越え、標高が高くなると樹氷も見られた。







雪郷に到着したときはすでに真っ暗だった。
街灯すらない山奥だが、雪景色目当てに多くの観光客が来ていた。
(華南からの旅行者が多かった。)



写真からも分かる通り、ものすごく寒い。
朝夕はマイナス30度を下回る。



建物から上がっている煙は、調理・火炕(huǒ kàng オンドル)で薪を使うためだ。



もう少しさびれた山間の村落を想像していたが、想像以上に観光地として
商業化されていた。村落一帯は外来車両の乗り入れ禁止。
雪郷の入り口で専用の車に乗り換えて雪郷に入る。

雪郷には「八一滑雪場(huá xuě chǎng スキー場)」がある。
名前の通り、解放軍の雪山訓練、スキーの国家チームの訓練場となっている。
一般人の利用も可能。



孔明灯(kǒng míng dēng)を飛ばす人たち。
東北に限らず、中国のあちこちで見かける光景だ。
紙製の燈籠の中の燃料に火を点け、気球の原理で飛ばす。
三国志の諸葛孔明の発明となっている。(基本は赤の燈籠?)
個人的には火事の原因になるのでは、と思う。
(実際点火に失敗して燈籠を燃やしてしまう人も)


雪が何層にも積み重なり、屋根から飛び出している。


村落内に赤提灯が多く下がり、いかにも中国らしい風景を演出していた。


夕食時に食べた「凍柿子(dòng shī zi)」。
屋外に放置した柿で、当然カチコチに凍っている。
これを水に入れて放置。柿の温度で水が凍っていく。
そのまま放置し続けると氷も溶け、食べることができる。
食べると言うより、「吸う」に近い。甘くておいしい。
当然冷たいが、東北地方の屋内は非常に暖かいので、
寒くはならない。東北地方ならではの食べ方だ。



写真手前の丸いのは「雪蘑菇(xuě mó gu 雪キノコ)」。
樹木の枝や石などに雪が何度も積もることでこのような形になる。

ちなみにこの写真を撮影した場所は、写真撮影用に用意された場所で、
入場するのに200元も取られる。(昼間は150元。)
雪郷はここだけなく、あちこちで暴利とも思える料金設定がされている。
が、こんな山奥で、しかも季節限定の収入であるので理解はできる。


撮影用に用意された場所なので照明が当てられている。
奥の家も実際には使われていない家屋に見える。

このような景色を求めて雪郷に来たが、お金を払って、しかも作り物しか
撮影できないのは悲しいことだ。が、実際にこのような景色が公衆に無条件で
公開されていると、イタズラなどで壊されてしまうことは想像に容易い。

実際、この場所の一部は心無い人たちが触ったり、雪玉を投げたりして
雪の形状が壊されていた。観覧コースには「壊したら罰金500元」の表示も。
観光地を維持するのは難しい。(特にこの中国では。)


雪郷全景。奥にはスキー場もある。(前述の八一スキー場ではない。)
商業化が大分進んでおり、立派な建物も多いが、東北地方独特な昔ながらの
平屋も点在している。


雪郷を望むことができる小山に上ってみた。


山の上は人も比較的少なく、雪も綺麗な状態で残されていた。
木がまるでクリスマスツリーのよう。


昼間の雪キノコ。


雪キノコは山の中の木々などでも見ることができる。






軒先に下げられているのはトウモロコシ。
東北の農村では良く見かける光景。


白壁と雪、赤縁の窓が映えて美しい。


雪郷内の犬ぞり。犬ぞりのほかに馬車もあった。
そりは中国語で「爬犁(pá li)」と呼ばれていた。

今回、雪郷へは2013年の正月休みを利用して2泊3日で行ったが、
時間があれば、次回周辺の観光地へも行ってみたい。
若い学生などは雪郷経由で亜布力方面、長白山方面へ向かう人もいた。
東北にはまだまだ魅力的な自然が残されている。

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趣味:中国を知ること。
自己紹介:中国生活16年になりました。

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